プリオラート

この2日、話せば長いですが、レンタカーで計500キロ走って
その途中、スペインワインの中でも最高峰の一つに数えられる
プリオラートの畑に行ってきました

説明すると長くなるので割愛しますが
大きなカルデラの中にあるプリオラートの村々
すり鉢上の構造になっていて、平坦な土地はほとんどありません。

なので、その畑はどれも急な斜面にあって、
機械を入れることが全くできないので
すべて仕事はラバと人の手によるもの


こちらは働き者のラバたち、とてもかわいいです。

ということでその仕事は大変厳しく、
一度は地元の人々にも見捨てられかけていたそうです

ただ、地質も含めて、その特殊な環境で生き残るブドウは
とてもタフで、凝縮した味を持つものだったので
ここ10数年ほど前から、美味しいブドウを求める醸造家たちが
ここにボデガを築いて、「スーパー・スパニッシュ」
とも呼ばれるほどのワインを作り上げたということでした。


こちらは接ぎ木をしたばかりのガルナッチャ

しかし、聞くと見るとではその過酷さは大違いで
ほとんど崖に近い畑は、山の強い風に吹きつけられ、
ブドウは張り付くように火山性の岩山の隙間に
しぶとく深く根を張っていました。

しかし、最近ではそのプリオラートの名声を聞きつけて
大資本のワイン会社が入り始めて、
山を削り、機械を導入し、薬を撒く畑が増え始め
本来のプリオラートの意義を果たせていない
畑も増えてきているそうです

そんな風潮とは真逆に、
今回見学をさせてもらった畑は
とても頑固に昔ながらの農法を守り
手間ひまをかけてブドウをつくり、ワインを作っていて
そのため年間にしても数千本のワインしか作れないそうです

日本から遠く離れたカタルーニャの山の中の
断崖の村の畑で
こんなに情熱を燃やしている人がいるのを目の当たりにして
早くエルボガに帰って、料理がしたくなった346でした
とても良い経験でした

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