パドロンにみるスペイン料理

前回の続きです。
途中からで意味が分からない方は前回をご覧ください
パドロンの炒めもの

こちらはスペインでは大変ポピュラーな
パドロンという青唐の炒めものです

前回書いた通り、けっこうクタクタまで炒めてあります
お店によってはフライヤーで揚げちゃいます
スペインの一般的なレスタウランてやバルでは
火が通り過ぎてるとは思わないようで
油っこさも日本人よりは全然平気です

このお皿なんかはレシピだけ見て「直訳」的に作っちゃうと
青唐をフライパンででシャキッと炒めたり、
まさにそのままクタクタにフライヤーで揚げたり
となってしまいますが
シャキッと仕上げると肝心のスペイン料理的な美味しさ
クタクタ野菜の「甘み」まで完全には引き出せないですし
ちょっと皮の苦味も残ってしまいます
フライヤーで揚げるのは
スペインのようにオリーブオイルやひまわり湯で揚げるのならともかく
一般的な食用油で揚げると、油っこくて美味しくないですよね

そこでまずフライパンに極少なめのオリーブ油で炒めはじめて
表面の青臭さと苦味をとってから油を足して
ちょっと多い目の油でじっくり炒めて
甘みがでて、なおかつ歯ごたえがシャキッとしているギリギリで
油を切って味付けする
Punto de cocción
っていう「ココッダ!」って思う一点で止めて
スペイン料理の美味しさのニュアンスを伝える

みたいな「翻訳」が必要になるんですよね

スペイン人が思う「美味しさ」は
ぜんぜん日本人も感じれるはずですが
不味く感じてしまう常識の違いも絶対あって
こんな些細なことでも「不味い」と感じてしまうポイントがあるんですよね

ボクはお客さんにこれからも「スペイン料理の美味しさ」を
知ってほしいので、頑張って勉強しないといけないし、
ボクの作る料理で、日本人にとっては「意外な」
スペイン料理の美味しさを
伝えられたらなと毎日思っています

長々と書きました
では、続きはお店のお料理で!(笑)

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