語るべきところのある料理

スペイン料理を日本人のボクが日本で作っていて
よく思うことなんですけど
「これはスペイン料理なの?」って聞かれたら
「はい、そうですよ」っていえるような料理ではない、
いくぶんでも創作的な要素のある料理の場合には
「そうじゃないんですけどね」と
ちゃんとその料理を作ったストーリーを
説明できる何かを持ってないと
「スペイン料理」に申し訳ないかな
と思うんですよねぇ
「語るべきところのある料理」
これがボクのスペイン料理のテーマです
たとえば「秋刀魚の酢〆」なんかは
そもそもスペインには秋刀魚はいませんし(笑)
スペインではイワシを使って作る料理をベースにした一皿で
調味量の配合、手順なんかはスペインそのままですが
酢につける時間が全然違います
スペインでは3日くらい漬けて真っ白になったものを(時には瓶詰めを)
オリーブオイルに浸して食べます
スペイン人の感覚ではこれは crudo クルド(生もの)ではないと
いうイメージです
でも日本人の感覚では
同じイワシを使った場合でも
より「生」な仕上がりで出した方が美味しいと感じますよね
これは刺身の文化があるからでしょう
日本には日本にしかない素晴らしい食材があるので
無論それを使わない手はないのですが
「スペイン料理」としてそれらを使う時に
「語るべきところ」を持ってないとダメだとボクは思っています
それは実際にスペインのレストランで働くシェフ達の
熱意を感じてしまった以上は
適当に簡単なレシピを作って「はいスペイン風料理です」
といってるようでは申し訳ないんですよね
たとえばボクが作っているものが
「中国料理」じゃなくて「中華料理」だとしても
ちゃんと勉強して作りたい
他のどこよりも「ちゃんとスペイン」を目指したい
・・ちょっと熱くなりすぎました(笑)
とにかく勉強勉強・・
とりあえずエルボガでは
「語るべきところのある料理」
ご用意してます!!堅苦しー!!
CASUAL WINES & DAILY TAPAS VINOVINO