元日の出来事
2013年最初の営業であった出来事・・・
外国人の男性のお客様が一人こられて
その手に持った紙にはグーグル翻訳かなにかで作ったような
「てにをは」がバラバラの日本語で
彼にはグルテンを含む食品を摂ると
重篤な症状を引き起こす持病があるという事と
それらを使わない食事を作ってほしいという
リクエストが書かれてありました
ボクはグルテンを含まない(要するに麦類を含まない)献立を考えて
彼をカウンターに案内しいろいろ話を聴きながら食事を用意して
「大変だよね、特に日本語がわからないと怖くてなにも食べれないよね」
とかいいながらもてなすことになりました
正月で開いてる店が少ないうえに特殊なリクエストがあるということで
エルボガに入ってくるまでも何軒か断られたらしく
「腹ペコなんだよ」とペロリと大盛りパエージャをたいらげて
ようやく生きた心地がされたのかサングリアをご注文
タコのガリシア風を食べて
「これはスペインに旅行した時に美味しかったんだ」とニコニコ
ボクは人の食事を作る立場なので
いろいろな食品の成分表示などはちゃんと見るようにしてるのですが
例えばソーセージなんかでも小麦を使っているものがあるし
相当気をつけないとうっかり口にしてしまうかもしれないというリスクに
彼はよっぽどナーバスになっていたようで
食事を終えてデザートにフランも食べてもらって
その満足そうな笑顔にボクもとても嬉しくなってしまいました(笑)
ボクがエルボガを立ち上げた2008年は
いろんな食品偽装や賞味期限の改ざんなど
食に関する問題が取りざたされた時期だったので
エルボガの隠れたテーマとして
「嘘のないあたりまえの食材を使う」ということを据えていて
贅沢ではなくてもごく普通の
ちゃんと自分の大切な人にも食べさせられる食材を使うことを
心がけてきました
そのために結果やたら手作りにこだわることになったんですが・・(笑)
そしてそのことが幸いにも
彼のリクエストにもちゃんと応えられるような
料理をつくれることにもなって
そしてとても喜んでもらえて・・・
まーつまるところ
料理人としてとても良い仕事始めでした!(笑)
今年もこんな感じでがんばります!
¡ Chao !